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美濃加茂市長の逮捕と自民党による除名処分

 2014-07-08

昨日は七夕でしたが、雨でした。今日も蒸し暑い1日でしたが、夜になって激しい雷雨になりました。大型台風が接近していて、日本列島を直撃しそうな様子です。今週、長崎県諫早市議会のみなさんが関市議会を視察にみえる予定だったのですが、中止になったとのことでした。

美濃加茂市長が6月24日に収賄容疑で逮捕されて2週間になります。

藤井浩人美濃加茂市長の収賄容疑に関する事情聴取・逮捕のニュースが出たあと、このブログのアクセス数が急増しておどろきました。ちょうど1年前の「自民党に入った美濃加茂市長」(2013年6月23日付)という記事をたくさんの人に読んでいただいたようです。

藤井市長は容疑を否認しており、贈賄側の証言はあるがそれが立証されるかどうかは不透明です。どのような結論になるのか捜査の行方に注目しています。

現職市長が逮捕されるという事態を受けて、日本共産党美濃加茂市委員会は6月27日に見解を発表しました。7月4日に「日本共産党 美濃加茂市議会 議員団のブログ」が開設され、その見解が掲載されています。下記にリンクを貼り付けておきます。

「美濃加茂市長逮捕についての見解」

2014年6月27日  

日本共産党美濃加茂市委員会

〔日本共産党 美濃加茂市議会 議員団のブログより〕

一方、藤井市長の周辺からは「市長の潔白を信じています」という声があがっています。

「逮捕されても異常に人気」 美濃加茂市長に支援の署名

〔朝日新聞2014年7月4日〕

 

「疑問感じる市民多い」 美濃加茂市長汚職事件

〔中日新聞2014年7月5日〕

 

「全国最年少市長は潔白だ」

逮捕された美濃加茂市長の郷原信郎弁護人インタビュー

〔弁護士ドットコムトピックス2014年7月8日〕

私は、となりの町の市長のことを個人的にはまったく知りませんし、自民党推薦候補を負かして無所属で当選した翌日に、こっそり自民党に入党した人物を「信じる」という立場でもありません。

ただ、逮捕のニュースを見た当初から、少し違和感を覚えている部分があります。

ひとつは、贈賄業者はなぜ自白をしたのかということ。

もうひとつは、自民党が藤井浩人氏をただちに除名処分にしたのはなぜかということです。


 

美濃加茂市長の逮捕と同じ日に、「司法取引」に関するニュースがありました。

司法取引、導入へ 汚職・組織犯罪など対象 法制審部会

他人の犯罪事実を捜査機関に明らかにすると、その見返りに自分への求刑が軽くなる。そんな「司法取引」が、日本でも導入される見通しになった。23日にあった刑事司法改革の議論で方向性が示された。組織犯罪や共犯者がいる事件の解明に役立つ一方、うその証言によって、他人を冤罪(えんざい)に陥れたり、共犯者に罪をかぶせたりするなどの危険性も指摘されている。(中略)日本弁護士連合会などは「導入するなら、取り調べの全過程を可視化して、うその供述をしていないか、検証できるようにすることが必要」としている。

〔朝日新聞2014年6月24日〕

「汚職・組織犯罪」は摘発がむずかしいということを理由に、「司法取引」が導入されようとしています。犯罪者による密告に「見返り」を与えることを合法化し奨励するのです。

証言に頼るだけでは冤罪を生むおそれがあるという点は、十分注意して見ておかなければならないと思います。

美濃加茂市長の事件で、贈賄側の業者は別の詐欺事件ですでに裁判の被告になっているそうです。「見返り」もなしに、どういう意図で自分と市長の別の罪を告白したのかが分かりません。これが司法取引の結果ですという話ならわかりやすいですが、まさか現場で「司法取引のようなこと」がすでにおこなわれているということでもないでしょう。まだ明らかにされていない証拠があって、事業者は自白に追い込まれたのでしょうか。

いずれにしても、美濃加茂市長が有罪になれば、今後の「司法取引」の解禁にはずみをつけることになるのは間違いないだろうと感じました。

逆に、今回の事件が市長を信じる人たちの言うように冤罪事件であるとしたら、それではいったいなぜうその供述がおこなわれたのかということになると思います。

今後の推移を見守りたいと思います。


もうひとつの疑問、自民党による除名処分は、どうも腑(ふ)に落ちないところがあります。

藤井浩人美濃加茂市長が逮捕されたその日に、自民党岐阜県連は藤井氏を除名処分にしたと報道されました。これには首をひねりました。

本人が容疑を否認しているのにそんなに迅速に除名処分を下すというのはどうも変です。自民党はこういう事件のときはいつでもそうしているのでしょうか。そうではないような気がするのです。

これは調べればわかるのではないかと思ったのですが、そんな暇もないまま2週間が経ってしまい、ようやく「自由民主党規律規約」にたどりつきました。


自由民主党には「党則」があり、党則第九十三条の規定に基づいて定めた「自由民主党規律規約」があります。

第十条 党員が汚職、選挙違反等の刑事事犯により起訴されたときは、判決の確定があるまでの党員資格の停止の処分を行う。ただし、裁判において無罪の判決を受けたときは、裁判が係属する場合であっても、本処分はなかったものとする。

2 党員が刑事事件に関与し、不起訴処分になった場合においても、党の名誉を著しく損じるときは、前条第二項第一号から第七号までに掲げる処分を行うことができる。

〔自由民主党規律規約から抜粋〕

汚職事件等にかかわる処分は同規律規約第九条第二項の中に第一号から第八号まであり、第六号「党員資格の停止」、第七号「離党の勧告」、第八号「除名」となっています。

なお、「国会議員(国会議員であったも者を含む。)やその公認候補者、都道府県支部連合会会長、知事及びその公認候補者、指定都市の市長及びその公認候補者、その他都道府県支部連合会において処分しがたい事犯があったと認められた者」の処分は、党本部党紀委員会において取り扱われ〔同規約第十八条〕、特に、国会議員については「議員が刑事事犯に関与した容疑により逮捕され、又は起訴されたときは、党員資格の停止又は除名の処分を行う。」〔同規約第二十三条第二項〕とされています。

国会議員なら逮捕の段階で「党員資格の停止又は除名の処分」です。 

第十八条に出てくる「指定都市」とは、地方自治法で「政令で指定する人口50万人以上の市」と規定されている都市のことです。もちろん人口5万5千人余の美濃加茂市は指定都市ではありません。美濃加茂市長は規律規約第十八条の対象外だと思います。また、党本部党紀委員会による処分ではなかったので、そもそも十八条とは関係なさそうです。

したがって、容疑を認めていない藤井浩人美濃加茂市長への自民党岐阜県連の処分は、逮捕又は起訴の段階では、規律規約第十条に基づく「党員資格の停止の処分」にとどめることになるのが普通ではないかと思うのです。それがなぜか最も重い「除名処分」になりました。

これは自民党の規律規約の規定を超える異例の処分で、党本部党紀委員会が行う国会議員、県連会長、指定都市の市長等に対する処分に匹敵します。自民党岐阜県連は、美濃加茂市長がこの事件で有罪になると確信しているということでしょうか。


1年前、自民党推薦候補とたたかった藤井浩人美濃加茂市長の入党を自民党が認めた経緯は不透明でした。そして、今回の素早い除名処分にいたる経緯もわかりません。自民党岐阜県連のホームページも見てみましたが何もわかりませんでした。

はっきりしているのは、自民党は、1年前に異例の入党をさせた藤井浩人美濃加茂市長を、今度は異例の処分で早々に切り捨てたという事実です。


 

 

水鉢のスイレン.jpg

水鉢のスイレン

 


 

関連記事  

さわたり通信 「自民党に入った美濃加茂市長」

(2013年6月23日付)

http://sawatarinaoki.blog.so-net.ne.jp/2013-06-22

 

 

リンク

日本共産党 美濃加茂市議会 議員団のブログ

http://blogs.yahoo.co.jp/jcpminokamo

 

自由民主党規律規約

(規律規約は59ページからです)

https://www.jimin.jp/aboutus/pdf/organization.pdf#sec1-59


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