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いつの間にか「30億円」に増えている

2013-10-03

いわゆる「平成の大合併」で市町村合併をおこなった自治体には、共通の特有な財政問題があります。

地方交付税交付金のうちの、「普通交付税交付金の合併算定替特例(がっぺいさんていがえとくれい)」の終了です。

合併をしてから10年を経過すると、国から自治体に交付される財源が減るということなのです。

これは合併する前からわかっていたことで、市町村合併にはいろいろな理屈がつけられましたが、詰まるところ地方への交付金削減によって国の負担を減らすためにおこなわれたのです。

しかし、急に財源を削減すれば自治体は困ってしまうので、10年間は、合併前と同様に計算した額が国から交付されることになっています。それを「普通交付税の合併算定替特例」と呼んでいます。

その10年間の猶予期間(合併特例期間)に、合併自治体は「行財政改革」に取り組むということになっているわけです。実際、関市も行財政改革に取り組んできました。たとえば、議会の場合、旧6市町村で83名いた議員を定数25に削減。約70%の定数削減をして、財政削減に「貢献」しています。首長は6人から1人に減り、市職員(正職員)は合併時から10年間で150人削減する計画でしたが、10年経過を待たずにすでに前倒しで計画を達成しました。

関市の場合、平成17年2月に関市と武儀郡5町村(板取村、洞戸村、武芸川町、武儀町、上之保村)が広域合併をしたので、平成17年度から数えて10年目が平成26年度です。平成27年度から普通交付税が減り始めます。これは段階的削減ということになっていて、平成27~31年度の5年間に段々と減り、平成32年度から、特例分の交付税はゼロになります。

それで関市では、いったい交付金がいくら減るのか?

「30億円」だそうです。

この額は尾関健治市長が今回の市議会での答弁の中で示した数字で、平成26年度と平成32年度をくらべると、交付金の額が30億円少なくなるという意味です。

しかし、この金額にどうも違和感がありました。調べてみたところ、ちょうど2年前、尾関市長は「約20億円」と言っていました。

驚いたことに、それがいつの間にか「30億円」に増えているのです。

使えるお金が増えるのなら良い話で万々歳ですが、そうではありません。使えなくなるお金が10億円も増えてしまうのでは困ってしまいますが、どういうことでしょうか。

これについては、市議会に対しても、市民に対しても、何も説明がありません。
 


平成23年9月に関市長に就任した尾関市長は、市議会での初めての所信表明で次のように述べています。

平成27年度から始まる地方交付税の減額により、今後の財政運営はますます厳しさが増してくることが予想されます。特に、地方交付税は合併後10年に当たる平成26年度までは合併算定替の特例措置の適用があり、特例額として約20億円の普通交付税が受けられますが、平成27年度からは特例措置がなくなり、段階的に減らされ、平成32年度には完全に廃止される見込みです。(平成23年第3回定例会会議録-10月03日ー12号 6頁)

ちょうど2年前のこのときは、「約20億円」という説明でした。

市長は毎年、第1回の定例会で所信表明をおこなうので、それも見てみました。

特に3年後に迫っています合併特例期間の終了に向けた取り組みが非常に重要であると考え、財政調整基金などの取り崩しを最小限にするとともに、市債発行額の抑制による市債残高の縮減にも配慮し、次世代の子どもたちへの負担を先送りしないことに重点を置いています。(平成24年第1回定例会会議録-02月22日-01号 15頁)

2年後に迫っております合併特例期間の終了に向けた取り組みを継続するため、財政調整基金の取り崩しを最小限にしつつ、市債発行額の抑制を図ることにより、次世代の子どもたちへの負担を先送りしないことに重点を置いて編成いたしております。(平成25年第1回定例会会議録-02月21日ー01号 15頁)

直近の2回の所信表明では、いずれも合併算定替の金額に触れていませんでした。

なぜ「約20億円」が「30億円」になったのか、その説明が欠落しています。

そしてこの問題をどう乗り越えていくのかという財政計画はどうなっているのでしょうか。


今定例会の焦点となった、ごみ処理の有料化も、尾関市長としては「合併特例期間終了に向けた取り組み」の一環という位置づけだと思います。

その家庭ごみ有料化のための条例改正案が、9月26日に総務厚生委員会で否決され、10月7日の本会議でも否決される公算です。

否決されれば、当面、家庭用の指定ごみ袋の大幅値上げは回避されます。これは私たち日本共産党関市議員団も求めていることで、そうなってほしいと思っています。

しかし、それで一件落着ということにはなりません。

市長が、ごみ処理費に対する”受益者負担”を求めようとする根源には、市町村合併に起因する自治体の財政問題があるからです。

ごみ処理有料化の説明の前に、この財政問題を正面にすえた議会や市民への説明が必要ではないかと思います。


 

***** リンク *****

関市議会の会議録検索ページ

http://www.city.seki.lg.jp/0000001470.html

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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