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国のかたちを変える憲法論議―「封印」のごまかし

2013-07-09

自民党の改憲草案を読むと、国のかたちがかわってしまう内容だということがわかります。

憲法問題をどう考えるか。

とりわけ、「日本国憲法第九条を守るのか、守らないのか」

これは、参院選の大争点です。

日本共産党の志位委員長は、第一声で、「共産党を伸ばし、国民の声で動く政治を」と訴えました。この「国民の声」には、「憲法第九条を守れ」の声が含まれています。日本共産党は、「九条の会」など国民の「九条を守れ」の運動と連帯し、九条改憲勢力と対決する政党です。

5日の中日新聞は一面トップで、「参院選に433人 党首訴え 改憲・原発で攻防」と公示日の状況を伝えました。岐阜新聞は「アベノミクスで攻防」、朝日新聞は「与党過半数が焦点 改憲勢力2/3の攻防」でした。

ところが、「安倍晋三首相は、初日の演説では憲法論議を封印」、「憲法問題には一切触れなかった」(同日の中日新聞)という状態です。

公示前日におこなわれた記者クラブの党首討論でも、首相は改憲について「国民的議論をおこなっていく」と述べただけで、肝心の自民党改憲草案の中身の問題に触れようとしませんでした。日曜日のテレビの党首討論で、志位委員長が憲法問題について安部首相に質問したときも、やはり「平和主義・・・」などと口走り、はぐらかしたまま。志位委員長がもう一度手を上げてつっこもうとしましたが、指名されず、「討論」になりませんでした。安部首相が口にする「平和」は、「武力による平和」にほかなりませんが、あいまいなことしか言いません。

九条を変え、海外で武力行使をおこなう「国防軍」をつくるという「自民党日本国憲法改正案」を撤回するのなら「封印」も理解できます。それができなければ、「少なくともこれから6年間(参議院議員の任期)は、憲法論議を封印し、改憲をすすめません」と、国民に約束すべきです。

改憲は自民党の「党是」だと聞いていますが、選挙ではいつも「封印」してその「党是」を隠してきたのではないでしょうか。

「憲法論議の封印」は、選挙の争点隠しです。選挙後に改憲を持ち出そうとするやり方は許されません。国民をばかにするにも程があると思います。


国会の憲法審査会のことをご存じでしょうか。

憲法審査会は2007年、最初の安部内閣のとき、「国民投票法」(強行採決で制定)を受けて、衆参両院に設置された機関で、「憲法改正原案、憲法改正発議」の審査ができると規定されています。

2007年9月の安部首相退陣で、「政界の改憲機運が急速にしぼんでしまったことから、審査会は実質的なスタートをきることができないままになっている」(朝日新聞・知恵蔵2013)という状態でした。それが、昨年末の安倍政権の復活で、今年3月から、「討論」が再開されました。「実質的なスタート」をきったのです。

ところが、自民党の委員は憲法審査会をまじめにやっていません。


  

「やる気あるのか」憲法審査会会長、欠席目立つ自民に出席命令

 衆院憲法審査会の保利耕輔会長(自民党憲法改正推進本部長)が同党筆頭幹事の船田元氏に、審査会への自民党委員の出席を命じていたことが分かった。定数50の同審査会で、自民党は会長、幹事以下31人を占めるが、委員の欠席が目立ち、憲法改正への「本気度」を問われかねない事態に陥っていた。

 問題が表面化したのは、「緊急事態」条項が議題となった5月23日の審査会で、自民党委員が頻繁に入退室し、平均出席率は5割前後。これに対し、野党はほぼ全員が出席していた。自民党委員の欠席で「委員の半数以上」の定足数を割る可能性があり、共産党は審査の中止を要求した。

 以前の審査会でも自民党委員の出席率が低かったため、保利氏は同日の審査会後、船田氏に「代理を出席させるように」と改善を要求。これを受け、船田氏は自民党の全委員に出席を求める文書を送付した。(産経ニュース2013/06/05 12:06)

※リンク:産経ニュース 「やる気あるのか」憲法審査会会長、欠席目立つ自民に出席命令

 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130605/plc13060512070007-n1.htm


自民党はとても不真面目です。憲法が、こんなふうに扱われていることに、私は腹が立ってしかたがありません。

改憲を発議するための国会憲法審査会を始動させておきながら、まじめにやらない。その上、選挙でも「憲法論議を封印」するなど、絶対に許されません。

国会内は改憲派ばかり。いつの間にか民意と大きくかけはなれた状況になっています。「衆参のねじれ」以上に、国会と民意が大きくねじれています。

民主党は、憲法問題でも自民党との違いがよくわからない状態で、まったく頼りになりません。マスコミが「第3極」と持ち上げる維新の会やみんなの党は、自民党以上に過激な改憲論者であることも、ぜひ知ってほしいと思います。


政権の一翼を担い、自民党を支える公明党も、憲法改正に賛成の立場です。「加憲」という造語で違いを強調しようとしていますが、憲法改正を正当化することで、自民党の改憲方針に手を貸すことになります。自民党の改憲草案やそこに示された思想に賛成なのか、あいまいにしないでほしいと思います

「加憲」というのは、公明党が作り出した言葉だと思いますが、「新しい権利」などを憲法に書き加えるということを示しています。同党は、「平和主義」や「基本的人権の尊重」は変えないと言っていますが、本気で九条や基本的人権を守るつもりがあるのならば、自民党と一緒になって改憲賛成などと言うべきではありません。

「新しい権利」は、現憲法が「永久の権利」として保障する基本的人権の一部として、しっかりした法整備をおこなって守ることができるはずです。それを九条改憲問題と同列に置いている、むしろ、九条を守ることより重要であるかのような印象を与えているのが「加憲」です。こういう中途半端な主張は、やがて自民党に譲歩を迫られ、妥協せざるを得ない状況に追い込まれるでしょう。最終的には、憲法第九条を陥れるために利用されるーそのことを公明党が知らないはずがないと思いますが・・・。

九条を守るためには、「改憲を許さない」、「現行の日本国憲法を生かす」という立場に断たなければならないと、私は思っています。


もしも自民党の改憲草案のような方向にすすんだとしたら、国のかたちが変わってしまいます。参院選で改憲派がどれだけの得票と議席を得るか、「改憲反対、九条守れ」をはっきり掲げ、「現行の日本国憲法を生かす」ことを主張する日本共産党がどれだけ得票と議席を伸ばすかは、今後の改憲論議に大きな影響を与えます。

衆参両院に設置された憲法審査会で、明確に改憲反対の立場を示しているのは、衆院憲法審査会の委員50人の中で、日本共産党の笠井あきらさん1人です。参院憲法審査会45人の中では共産党と社民党の委員2人だけです。参院の共産党の委員が、この参院選の比例代表に立候補している井上さとしさん(参院国対委員長)です。井上さとしさんを含む5人を、是非とも、もう一度国会に押し上げてほしいと痛切に思います。


共産党が「ベストチーム5人を必ず国会へ」と言っているのは次の比例5候補です。いずれ劣らぬ論客ぞろいです。かっこ内は主な活動地域です。

井上さとし候補(北陸信越、東海、京都)

山下よしき候補(京都を除く近畿)

小池 晃候補(東京、南関東)

紙 智子候補(北海道、東北、北関東)

仁比そうへい候補(中国、四国、九州・沖縄)


山下よしきさん(日本共産党書記局長代行)は、7月12日(金)のお昼の12時から、名鉄岐阜駅前で街頭演説を行います。

お時間のある方は、ぜひ、共産党の訴えをナマでお聞きください。


【関連記事】

「国防軍は、いらない」 さわたり通信2013年6月25日付

「自民党改憲草案は品がない」 さわたり通信2013年6月17日付


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